「ママ友」という言葉を聞くと少し身構えてしまう、ネガティブなイメージがある、という方も多いのではないでしょうか。
昨今、様々な時代背景も加味しながら「ママ友」という言葉からイメージできる関係性はとても多くなっています。
身構えている上にさらには、幼稚園や保育園の頃と比べて小学校という環境は親同士が顔を合わせる機会が極端に少なくなり、ママ友が作りにくくなるのも事実です。
また、約束事やトラブルも子供同士で完結することも多くなり、親が出て行かなくても人間関係が成り立つようになり、ますます親の出番は減る一方です。
子供の成長の賜物ではありますが、子供を介した付き合いだと、会話も限定的になり、なおかつ家庭内のことが話題になることも多く、プライベートな事を話すことを苦手と感じる方も多いとは思います。
ただ、親同士の関係性があると、トラブルに対処できたり子供からは伝わってこない学校での様子を情報共有できます。
ママ友はスムーズな学校生活を送るために頼れる存在です。
この記事では程よい距離感を維持しながらより良いママ友との関係性を築いていくためのコツや、対策をお伝えします。
ママ友の付き合い方はどうする?小学生でも必要?
小学生になった途端、子どもだけで行動する範囲も増え、お友達と遊ぶ約束を自分で取り付けてきたりもします。
幼稚園や保育園までは登園やお迎えの際にママ同士で顔を合わせ、少しの合間に話したりする機会も多く、積極的にママ友を作ろうと思っていなくても、少しづつ顔馴染みになっていく中でなんとなく自然と付き合いが始まったという方も多いのではないでしょうか。
小学校では同級生のママに会う機会はぐっと減り、結果新たなママ友は作りにくくなります。そして更には学校生活の中では子供の自主性を高めるために、子供だけで問題を解決させることが多くなります。
例えば提出物や、学校で用意するべきもの、次の日の時間割なども子供の直筆の連絡帳や持って帰ってくるプリント頼りになります。
これってどう言うこと?いつまでに?どのくらい必要なの?
我が子へ質問を浴びせかけたところで、子供は知らぬ存ぜぬの顔をしてきたりします。(いや、あなたが分からないなら私はもっと分からないよ。)という心の声と共に、誰かに聞きたい。教えて欲しい。と思うはずです。
いちいち担任の先生に聞くと、我が子がきちんと話を聞いていない事を露呈しているようなものだし、、と八方塞がりになりかねません。
ママ友はお互いの些細なプライベートなことだけでなく、子育てをサポートし合える同志です。こういった些細な困りごとの時に「お互い様!」という気持ちで情報をシェアしあえる仲間だと思うと少し近い存在として意識できたりします。
親も慣れない環境に身を置かれていることから、幼稚園や保育園の時よりも小学校のママ友の関わり方はやはり少し同志感が強くなるものです。
特に小学校に上がった途端、学校との関係性にモヤモヤしている親御さんも多いタイミングです。話してみると不安に思っていることが同じような感じで、気軽に盛り上がれたりするものですよ。
ママ友がいてよかったなと思う時
小学校は子供の自主性を尊重してくれます。子どもだけでできることも多くなり、いつの間にか小学生らしい立居振る舞いをしてきたりします。
親としては嬉しい成長ですが、そんな我が子も時には学校から落ち込んで帰ってきたりすることもしばしばあります。
例えば
- 「忘れ物をしたから先生に怒られた」
- 「お友達と仲良くできなかった、喧嘩した」
- 「授業、勉強の時間が苦痛」
などなど、子供の自我が芽生えだすと同時に子供の個性に応じた悩み事を持って帰ってきます。
そんな時、前の章でも述べましたが同じ環境に子供がいる同志、つまりママ友が頼りになります。
- 「うちの子、勉強が難しいって言ってる。」
- 「うちの子、先生に怒られてばっかりなのかな?」
- 「明日の持ち物、本人はないって言うんだけど、本当かな。」
などなど。
特に先生が叱った規模が大きければ大きいほど、クラスのほとんどの子は内容を把握してたりするものです。逆に言うと知らないならそこまで大きく怒られた訳ではないとも言えます。
我が子も「今日は先生がすっごいすっごい怒ったんだよ!すごかったんだ!」なんてビックゴシップニュースのように帰ってきていの一番に詳細を教えてくれる日もあります。
大概、そりゃあ叱られるだろう。という内容が多いですけど、こういう日々の情報を親同士で共有することで、まさに点と点がつながり線になる瞬間が多いのも小学校のママ友ならではの出来事だと思っています。
ママ友が面倒だなと感じる時は
さて、「ママ友は学校生活をスムーズに送るための同志である」とこれまでの章でも述べましたが、時にはママ友付き合いにデメリットを感じることもあります。
そこはやはり他人同士、価値観の違いを感じてしまう事ももちろん起こり得ます。
保育園や幼稚園だとわりかし生活スタイルが近いママ同士が集まりです。
しかし小学校に上がるといろんな家庭環境の子が入り混じります。生活スタイルが違うと価値観の相違も少なからず出てきてしまうものです。
例えば、
- 「フルタイムで仕事をしているのを理由に学校行事の参加率も低く、いつも急いでる感じで話しかけにくい」
- 「仕事でなかなか学校行事を含めたコミュニケーションを取る機会がなく、なんとなく話の輪に入りにくい」
というように両側面の立場にそれぞれ立つと同じ問題でも見え方が変わってきます。
また、子供同士で遊ぶ機会も増えると今まで我が家庭のルールを守らせていた子供も他の家と自分の家を比べるようになり、時には不平不満を述べることもあります。
逆に自由度が高いと喜んで遊びに来る我が子の友だちから好評だったりします。
受け入れるのはいいけど、お友だちの親御さんからすると好き勝手させて欲しくないという思いもあるかもしれません。
相手の家庭環境や教育方針がスムーズにクロスしない場合、ママ友関係は非常にストレスフルなものになります。
上手なママ友との付き合い方は?
ママ友を友達という自分の中の概念に当てはめると、思っていたよりも気を使うし、話題は子供中心だし、と違和感を感じるかもしれません。
自分にとっての友達との関係性はあくまでも自分が当事者ですが、ママ友は子どもを介した関係性だと言うことを念頭に置くと、ママ友付き合いを割り切って積極的に取り組める場合もあります。
たまたま同じ年に、同じエリアに、同じ歳の子供を育てる同性です。共通の話題だらけなので、おい互いの不都合や情報不足をシェアしあえる子育ての仲間だと思うと距離感も掴みやすくなります。
特に子供が特別仲良くしているお友達がいる場合、積極的にその子の親とコンタクトを取れるようにしておくとお互いが困った時に助け合える関係性になりやすいです。
私の経験上、子どもが特別仲良くしているお友達の親御さんは、私自身も話しやすいことが多く、人間関係も遺伝的なものがあるのかなぁと小学校のママ友付き合いから学んだこともあります。
また私の場合、子供から特定の子の名前がよく聞かれるようになったタイミングで、一回○○君のママに会ってみたいなーと言ってみたら子供同士が大盛り上がりをして、この日の学童はお互いの親に迎えに来てもらう日にしよう!と親同士を引き合わせる機会を作ってくれました。
親同士が繋がると、遊ぶ機会が増えることを子どもも分かっていたからだと思いますが、こんなに喜んでくれるならもっと早く動けばよかったなと実感した経験でした。
小学生のママ友づきあいで気を付けるポイントは?
さて、小学生のママ付き合い、子育ての強い味方になりうるママ友も気をつけなければならないのが、距離感です。
特にあまり積極的に距離を縮めるのが苦手な方は、ママ友付き合いの気をつけるべきポイントを自分自身で線引きして置くことも大切です。
あくまでも程よい距離感を保てるように、特に気をつけた方がいいポイントを押さえておきましょう。
- お互いの家庭の詮索をしすぎない
- 同じ環境にいる他のママ友の悪口やネガティブな発言をできるだけ避ける
夫の仕事や子供の成績、義実家の話などママ友同士の会話は日常的な出来事や家庭に関する話題が多くなりますが、人によっては自慢話に聞こえたり、比べられていると嫌な思いをしてしまう場合があります。
悪口やネガティブな発言が多い人というのはママ友だけでなくともどの環境にも一人や二人いるものです。悪口を言う根本的な理由としてはコンプレックスがあったり劣等感の強い人はネガティブな発言が多いと言われています。
さて、では同じ子供が同じ環境にいるママ友が悪口やネガティブな発言が多いな、と感じた場合の一番の対処方法はなるべく聞き流すことです。 肯定も否定もせず程よい距離感を保つことで、相手も暖簾に腕押し状態に気付き、当たり障りのない距離感で過ごせるようになります。
そしてさらにはネガティブな言葉を聞き続けると気分が滅入ってきます、せっかくの機会を残念な関係性に発展させないように、最初から自分にとって程よい距離感を保つことはママ付き合いを上手にこなしていくための大事なポイントです。
ママ友づきあいでトラブルがおこったらどうする?
一時的な関係性と割り切った程よい距離感のママ友や、運よくすごく気が合うなーと思えるママ友ができる場合もトラブルが起きてしまう場合もあります。
そんなママ友のトラブルでよくあるのは以下の三つです。
1)子供同士の喧嘩
子供同士の仲がいいことから始まったママ友の関係性、ある日子供同士で喧嘩をして帰ってきて、話を聞くとどうも向こうが悪い気がすると思っていたところに、相手の親から我が子を責められるようなメッセージが来る。など、子どもから聞く話は自分を擁護して話している部分も大きく、でも子どもを守りたい親心としてはうちの子だけが悪いの?と複雑な思いを抱いてしまうものです。
ただ、当の親が悶々していたとしても、喧嘩両成敗という言葉もあるように、大抵の子供の喧嘩は次の日には忘れ去られ普通に遊んでいたなんてこともしばしばです。
思い返してみても小学生の時の喧嘩は気がついたら仲直りしていたなんてことも多かったですよね。子供は許す天才なんて言葉もあるほどです。まずは話を聞いてあげて、親としては少し様子を見るくらいの心の余裕を持ちましょう。
2)グループで仲が良かったのに、知らないところで自分以外が集まっていたなどの仲間外れ
原因がよく分からないところで距離をなんとなく置かれている気がする、知らない間にランチや休みの日に集まって遊ぶ約束をしていたみたい。などという状況も起こり得ます。
ママ友は一時的な友達だという事を割り切って、そのまま距離を保つことが一番心のストレスが少なくすみます。なんでだろう?と気を病むとどんどんいろんな事が気になっていってしまいます。ママ友はあくまでも子供同志のの関係性の上に成り立っていると割り切って気にしないようにすることが一番です。
3)プライベートなことの詮索をしてくる
仕事の詮索や役職、お給料事情、夫の会社などプライベートなことを詮索してくる人も中にはいます。
距離感の取り方の違いなどから、そんな仲じゃないのに、とびっくりするような詮索をしてくる人も中にはいます。
家庭内のことやプライベートな質問をされると、答えないと感じ悪いかなと気にしながら、そんなこと言う必要あるのかな?とモヤモヤした気持ちになってしまいますよね。
答えたくない質問をされた時は「どうして?」と質問返しをしたり、もし言えるなら「言えないよ」などはっきり言うことで詮索がストップすることも多いです。
子ども同士の関係があってはじまったママ友との関係性、気がついたらトラブルに発展していたなんて事にならないように、ストレスない関係性を続けていくことが一番のコツです。
ちょっと無理して合わせているな、と自分で思うくらいなら無理して関係を続けることなく、スルーする選択もトラブルを避けるコツです。
まとめ
- ママ友との付き合い方は?ママ友は子育ての同志です、同じ環境に子供がいるからこそ支え合える仲間です。
- ママ友がいてよかったと思う時。子供から得られる小学校の情報は限定的です。小学校という自立を促す環境の中で情報共有できるママ友は心強い味方になります。
- ママ友が面倒だと思うときは? 生活スタイルの違うママ友との間に生じる価値観の違いを感じると、関係性が面倒になりかねません。
- 上手なママ友との付き合い方は?ママ友は一時的なお友達だと割り切ると余計なストレスを感じなくてすみます。
- ママ友付き合いで気をつけるべきポイントは、距離感を保ちプライベートを線引きすること。
- ママ友でトラブルが起こったときは?ストレスを感じてまで関係を続ける必要はないと割り切ること。
ママ友を作るメリットデメリット、気をつけるべきポイントなど、色々と述べてきましたが、実は私はずっとママ友に対して否定的な感情を持っていました。
その一番の理由はめんどくさいんだろなという予想から成り立っていました。
ただ、実際蓋を開けてみるとみんなが同じような悩みを抱え、同じように子供に向き合い、親子で壁を乗り越えている姿に自分も頑張ろうと励まされる事の方が多かったです。
そして同じ立場にいるママ友からのアドバイスは実際に役立つことも多く、広い視野を得られることもあります。
帰りが遅いと思ったらダンゴムシをポケットいっぱいに連れて帰ってきたり、今日は学校で好きな子と話せなかった、など大人顔負けの恋愛相談を持ちかけてきたり、大人になってから改めて見ると小学生の生体は不思議なことも多いのですが、そんなことも笑い話にできるのも同じ立場に立つママ友ならではです。
ママ友を作るべきかなどと考えすぎず、少し話してみようかなという気楽な気持ちでまずは話しかけてみるといいかもしれませんね。
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